何万戸も停電が続くのはなぜ?

 どうして電源はあるのに家庭には電気が来ないのか?と不思議に思うかもしれない。おそらく、
阪神大震災前だったら、もっと早く復旧していただろうと思う。送電・変電関係の設備はかなり
頑健に作られているし、基礎の作り方・土地の選び方から厳しい基準がある。
 しかし、各地に張り巡らされた6.6kV配電系統はそうはいかない。地盤の緩いところでもどこでも
お客様のいるかぎり電柱を立てるしかない。そして、一番弱い設備、それが家庭の低圧系だ。
 阪神大震災の時、当然ガス漏れ火災は起きていたし、料理しているの家庭も多かったと思う。
ただ、ガスは臭うし炎は見える。地震が来れば誰でも火を消そうとする。しかし電気は目に見えない
ため、なかなか電源を切ってもらえない。阪神では、少なからず電気火災も発生した反省からか
今回は家庭のブレーカーを切って避難してくださいとTVでもアナウンスされていた。
 そんなわけで、二次災害を防止するため、各家庭への電源が復旧するのはまだしばらくかかると
思われる。送電したら火が出て家が燃えた!感電した!では困るので、広報車等で呼びかけしたり
個別訪問などで確認しながらの復旧になるだろうと思う。